「ピロい」の2

ピロいの前回では曲の構成についてを書いたので、今度は奏法的な事を。

・・とはいえ、ピロウズの曲には「ある特定の奏法を多用して」曲を作っている感じが「スピッツにとってのアルペジオ」よりは希薄です。ストロークが多いとはいえ、ストロークを弾くというのは基本技なので特色とまではいいづらい。

あ、ドラムになら、OPでタムを8分叩きするのが多用されるとか(さわおさんの趣味だそう)、「MY FOOT」「Funny Bunny」でやってる”行進叩き(僕が勝手にそう呼んでいる)”とか。

ハイハットがわざと表の拍を休む。”ンチャズチャンチャズチャ”といったリズム)
ベースだったら、一回目はルート弾きで、リピートあるいは大サビでうねりだすとかの特徴が有りますが。





ギターの奏法で「これを入れたらピロウズっぽい」というのは、あまり思いつかない。


それでも考えてみると、奏法としては
●ユニゾンチョーキング(「MY FOOT」イントロ等)
●3or4度でのハモリピッキング(「その未来は今」イントロ等)
●オクターブ弾きでの左右ハモり(「MY GIRL」イントロ等)
●4小節目での半音足踏み(「FunnyBunny」「インスタントミュージック」イントロ「カーニバル」Aメロ等)
アルペジオから、縫うようなフレーズ弾きへの移行(「ハイブリッドレインボウ」等)
あたりは、イントロ及び曲中でも、わりと特徴的に使われます。・・ただ、これが入ってれば即ピロいとまでは言いがたい・・んですよね。


むしろ、奏法云々より「サードアイ」「ブルースドライブモンスター」「ライドオンシューティングスター」らのイントロ等、シンプル過ぎるくらい過ぎるフレーズでやり通せちゃうところ・・?がらしいのじゃないのかと思いますが・・その「シンプルさ」をどう真似して取り入れればいいのか・・(笑)。ただの引き写しではつまらないし、素人が考えて作っても単純なだけに終わってしまいそうな・・。


素人でも真似する目が有るとしたら「オクターブ弾き」でのフレーズ作りでしょうか。

オクターブ弾きというのは、この図の上。下は「パワーコード」の抑えです。先にパワーコードを覚えている場合は「三本抑えのパワーコードから赤色の”5度”の音を抜いた形」で覚えるとよい。
青の音は「8度(1度から数えてオクターブ上の同じ音)」なので、ようはひとつの音を強力にして鳴らすイメージ。ハデで、パワフルで、ギターソロや景気付け的なフレーズに使うことが多いです
この奏法の特徴は、実際弾いてみるとわかるんですが、小回りが効くようでそれでいて効かないところです。ハンマリング・プリングはムリですし、この形のまま弦を上下に飛ぼうとするとわりとつまずきます。そのため、この奏法で音の動きを作る時はなるべく弦の上下を移動せず、スライドを混ぜた横移動で行うことになります。
よって、この奏法を行う時メロディ作りのハバが狭まる事になるのです。その狭まったハバの中で、それでいて凝ったフレーズ作りをすれば「真似を狙いつつそのままでもない」ものが作れる・・かも?


あとは、「サードアイ」や「ガゼルシティ」みたくゲームのピコピコ音みたいなシンプルなリピートフレーズ(さわおさん的にはそのつもりはないんでしょうが)をわざと使うというのが、アリかなぁと・・。
それでいくと、ゲームミュージックのピロ化というセンも有る?