コード進行語り・メモ・類似コード編

コード進行語り・メモの続き
あくまで将来なにかしらまとめる時のメモ程度なので、あんまり信頼しない方がいいです(汗)。
ワープとかステージとか言うとアクションゲーの方だった気がしてきた・・。


類似コード
コードは基本が3音。ある二つのコードで、そのうち二音が同じだったら類似コードと言ってさしつかえません。
そして、前回出した画像(↓の上)「ひとつの調号状態で長調短調に分かれる二つ」は、これに当てはまります(厳密に言うと「調としてのCメジャー」と「Cメジャーのコード」は違うものですが、ここではわざと混ぜて考えます)。


Cコードの構成3音は「ド・ミ・ソ」・Amコードの構成音は「ラ・ド・ミ」で、ドとミが共通します。これで「CとAmは類似コード」です。
更に言うと、このふたつは「似てるけど明るい方がC。暗いほうがAm」とも言えます。「陽の王様と月の王様」ですね。

それ以外でも、画像2を見ると「CとEm。ミ・ソが共通」など「王様関係(画像1)」ではないところでも「類似」が見えます。
ていうか一段飛ばしの「隣の隣」は全部二音が共通する類似ですね。つまり、類似は珍しくありませんし、更には色んなこじつけ法もあります。

と、ここまでを踏まえて分かることがあります。
●「ドとミ」が共通して「ソとラ」は共通しない。そして「明るい暗いに分かれる」・・という事はソの音が明るさを司り、ラの音が暗さをという事?
これは、まんまそうとは言いませんが軽くそう思っておいても外れではないくらい。ただ、別のキーではコードや音の位置が総ズレするので成り立ちません。「C・Amのコードの時」は。という前提で、です。

●「類似」というくらいだから役割も似てる?
これはYesです。例えば前回書いた「王城(トニック)」と「魔王城(ドミナント)」ですが、Cの類似のAm、Gの類似のEmはその役割もちょっと出来ると考えていいです。

これも前回使った画像ですが、赤線部分のを比べて4つ目のコードがそれぞれ違います。上がDで下だとEm。「D=(キーGでのドミナント)」「Em=(キーGでのトニックG・・の類似コード)」です。
ここでまた「D=ドミナント=魔王城」だと思ってください。
上の進行では一週目(赤)魔王城に突っ込み、二週目(青)で一週目より早く(一回突っ込んだからもう慣れたぜ!といわんばかりに)また突っ込みしています。
下の進行では、一週目ではDに突っ込まず二週目でようやくです。下準備・経験地稼ぎをしっかり派?

この、下の進行の「Em」には、擬似トニック=ここで一端落ち着く効果があります。それでいて、本来のトニックGより雰囲気が暗いので、次にGに向かった時「さあ休んだ、もう一度仕切りなおしだ」という感じが出ます(「Ride on shooting star」のBメロを実際聞いてもらうとわかりやすいです)


「落ち着く」と書きましたが、ここでもう少し初歩に戻ります
トニック=落ち着く ドミナント=ざわつく です。さらにいうと
トニック=落ち着く、が、ざわつきたがる
ドミナント=ざわつく、が、おちつきたがる
プラス 基本的にどのコードも「五度進行」したがり、その次くらいに「隣進行」したがる
です。前回エントリで「ワープにも結びつきの強さの違いが有る」と書きましたが、「コードには、行きたがる方向が有る」という事です。
トニックとドミナントと「五度進行」を踏まえて、単純な4進行で表してみると
1/ C G C G (トニックとドミナントの行き来のみ)
2/ C F G G (トニックから五度進行Fを経て隣接するGドミナントへ)
3/ C F C G (トニックから五度進行。一端戻り今度こそドミナント
4/ C F G C (二番目に似てるが、4つめにトニックに戻って落ち着く)
などですが。大したレパートリーにはなりません。要はGをどの位置に入れるか?くらいしか、考えることがありません。また、トニック・ドミナントを華麗に無視して作曲してもそれが本当に華麗かどうか・・正直無理があります。
コード進行というのは、いってしまえば「おちつく・ざわつく」をどんな風に「溜め」を入れたり繰り返したり、「行きたがる方向」を上手く誘導して演出するかです。そのために「類似コード」とか「順次進行」「循環コード」「テンションコード」「クリシェライン」などを駆使するのです。

■いろんな4コード進行
(キーG) G Am Bm C
極々単純な、トニックからの順次上行。ドミナントDが入ってこないので盛り上がりにかける(擬似的にDの類似Bmがドミナント?また「次Dに行きそうで行かない」のが味ともいえる)。Aメロの繰り返し向き。ピロウズの「ストレンジカメレオン」「アナザーモーニング」のAメロはこの進行。
(キーAm) Am F G C
俗に「循環コード」と呼ばれるもの。「暗トニックAm」から入り「Amの類似F」→「ドミナントG」→「明トニックC」。この進行でアルペジオを繰り返すと気持ちいいが、定番な分ありきたり感も。
これを分解すると「”F G Am”の順次進行にCが割り込んでいる」とも考えられ、気持ちのいい4コードリフは大体この形の応用に解釈できる(プレデターズ「C.R.S」のリフは「Am C F G」)
(キーAm) Am Dm G C
マイナーキーでの、全て五度進行。上のと似てますね(ついでに言うと上のFと下で同位置にあるDmは類似コード)。ガンズの「Don't Cry」のアルペジオリフ。「なんでもかんでも五度進行」は、ちょっとしたさじ加減でダサくもカッコよくもなる諸刃の剣です(「Don't Cry」での”さじ”はCコードでのベース音移動)。
(キーA) A E D D
トニック→ドミナントの後にわざと余韻を作る感じ。スピッツ青い車」のイントロ。

ていうか「RPG比喩」の必要性がどんどんなくなっていくのが・・。絵でも入れたら違うでしょうか。

コード進行語り・メモ・テンション編