メモ・コード語り・実例編

色々改めて調べると間違って覚えてたことが多いな・・。

「循環コード」って、普通に「リピート使用がキモチいい」程度に考えてたけど、コードの指定までちゃんと決まってたんだ。とか(汗)。
あと「トニック」「ドミナント」とだけ言った場合単音についてだそうで、コードは「トニックコード」「ドミナントコード」だそう。
あと「五度進行」もスッキリさせたいんですが・・調べても「完全4度の強進行」とか「ツーファイブ」「ドミナントモーション」とか煩雑な言い方になっちゃうんで・・。自分の中では全部「五度進行」なんだ。


あと「サブドミナント」はこれは知ってて外してたんですが。最初から書いておいた方がよかった気がする。
Cのキーの トニック=C ドミナント=G サブドミナント=F
です。位置は「Cの五度進行先(四度)」「ドミナントの前」。用途も「トニックから五度進行できるしドミナントの隣だし、三番手として便利なコード」くらいでいいと思います。

■実例編
実例といっても市販曲のコードやメロディーを具体的に全部挙げるとなると法に触れそうなので、手前味噌ですが自分ので。
コンセプト?としては
パワーコード使用&4コードに+アルファ程度のイントロリフ
・あまり考えてないけど転調な導入部
・イントロ4コードを倍伸ばしのAメロ
クリシェ仕込みの盛り上げBメロ
・えらい単純なサビのコード進行
10月22日のエントリにも色々書いてあります

(未定) powerd by ピアプロ
コードだけ書き出します(以下、スペース区切り=1小節 一行=4小節 矢印=一小節内コード移動 シンコペーションは割愛)
キーはF#m =構成音はF# G# A B C# D E 構成コードはF#m G#m A Bm C#m D E これに含まれない音が有るコードは太字表記
●イントロ・リフ
F#5 C#5 D5→E5 A5→E5 Repeat
●導入部
FM7 〃 〃 F5→G5
●Aメロ
F#m 〃 C#m 〃
D D→Em A A→Em Repeat
●Bメロ
F#m 〃 D 〃
B7 〃 C#7 〃→Em
●サビ
D 〃 E 〃
C#m 〃 F#m 〃→Em
D 〃 E 〃
F#m 〃 〃 〃→Em
●二番〜ギターソロ略
●ソロ終了後
FM7 〃 〃 〃 
FM7 〃 〃 F5→G5

(無コード)BassA G# G F#→F
Em
●Bメロ(三番)
F#m 〃 D 〃
B7 〃 C#7 〃
D#7

●サビ(三番)
D 〃 E 〃
C#m 〃 F#m 〃→Em
D 〃 E 〃
A AM7 A7 A→Em
後半省略
●アウトロ
リフ部省略
FM7 〃 〃 F5→G5
G5→F5
 E5

■個別解説
●イントロ F#5 C#5 D5→E5 A5→E5
これは簡単に言うと「F# C#→D→E→(F#)」という、F#を鳴らした後にまたF#に向かう順次上行を多少崩した形です。「トニック&ドミナント(落ち着き&ざわつき)」的な事を言うと、4小節目A(メジャーキー時のトニック※)で落ち着いたかと見せかけて最後E(同ドミナント)でざわつかせてF#mに向かう・・という感じになります。
※マイナーキーでのトニック・ドミナントはこの場合F#m・C#mですが、ロック調の曲ではその区別はあまり重要視されないと思います。元々類似でもありますし、メジャーキー・マイナーキーの区別無くまぜこぜにして考えてもよいかと。
トニック A F#m
ドミナント E C#m
サブドミナント D Bm
という意識でよいです。
●導入部 FM7 〃 〃 F5→G5
FもGも、本来F#mのキーに属する音ではありません。ここは、特別意図有って作ったわけでなく適当というか・・(汗)FM7が響きが抑えやすさが好きというか・・。これくらいのイレギュラーは許されます(と言っておきたい)。
強いて言うなら、イントロの「C#→D→E→(F#)」という流れをそのまま利用して「F#じゃなくFに入ってもいいじゃない」という形。
−加えてこじつけると、A/F#mのキーにおけるFの音は、メジャートニックAから数えて「増五度(五度音Eの半音上)」の音になりますが、この増五度の音はイレギュラー音としてはわりと狙って使われる音です。キーCの曲の演奏でたまにEコードが登場する経験があるかもしれませんが、それがEコードに含まれるG#(Cの増五度音)を利用した形。
4小節目のF5→G5は、次のコードがF#mなとこからすると「FからGまで上がってF#にまた半歩戻る」という変な形に見えますが・・まあやってみてしっくりきたので。
●Aメロ
 F#m 〃 C#m 〃
 D D→Em A A→Em Repeat
これはイントロのコード進行が二倍に伸びただけ。手抜き?ともとれますが、意外と使われてる手法でも有り。
この後も頻出するEmですが、これはEmというよりは開放弦を弾いてる部分で10月22日のエントリで触れてます。
ここでイレギュラー音となるのは三弦の開放音Gですが、これもまたイレギュラー音としてはわりと狙って使われる音です。再びキーAとして考えるとこれは「短7度」の音で、本来キーAの7度に使われる「長7度(G#)」の半音下になります。
よくあるのは、通常キーAではAに長7度を加えた「AM7」が使われるところ、わざと短7度で作る「A7」が使われたり。
個人的には、曲でそうしているように、コードの終わりや切り替え時に混ぜ込んで鳴るのが好きです。例えばこの「Em」部分を、構成音から外れない「E」にしてしまうと、ちょっとつまらない感じになってしまうのです(&開放弦より面倒)。
●Bメロ
 F#m 〃 D 〃
 B7 〃 C#7 〃→Em
これは、弾いてて気持ちよかったからこの進行なのですが、理論的にも上手くはまっていて。構成音を書き出すとまず3コード目まで
F#m(F# A C#) D(D F# A) B7(B D# F# A)
実際の演奏音位置を考えずに音名だけで考えると、F#とAが全てに共通し、加えてC#→D→D#の半音クリシェ(コード内の構成音が階段状に規則正しく並ぶ形)が出来上がっています。
4コード目のC#7(C# F G# B)になるとF#&Aと半音クリシェの流れは崩壊しますが、これはまた別のB7→C#7という完全2度移動という進行。
このC#7に、また先の「Aの増五度F」が入って来ているのも注目。ここで主メロディーの方を聞いてもらうと、サビ直前の57秒の音に「よーいドンの”よーい”」感が際立っている感じがしませんか?この音がくだんの「F」で、F以外の音にはこの感覚はちょっと出せません。
ちなみにサビ最初の音は「F#」。「F#の半音前の音だから”よーい”感が出るのもあたりまえ」くらいの意識で構いません。「〜〜の半音前後だから」「〜〜の●度音だから」という覚え方を器用にこなせるとよいと思います。
●サビ
 D 〃 E 〃
 C#m 〃 F#m 〃→Em
 D 〃 E 〃
 F#m 〃 〃 〃→Em
これはイントロと同じで「C#m→D→E→F#m」という順次進行を崩した形に解釈できます。D→Eと来てそのままF#mに向かう前に、F#mに五度進行できるC#mを挟む。二回点目ではC#mに行かず、普通にそのままF#mへ。といった具合。
ここは「わざと開始にトニックを避けD(サブドミナント)、中盤をドミナント(E・C#m)で盛り上げ、4小節目でF#m(トニック)が現れ落ち着くこと」をわざと目指した進行と言えます。二回点目でD→E→F#mという当たり前の順次進行で早めにF#mに入っての二小節は「消化試合」とも言うべき落ち着き感。
ついでに、ここでDから始まるのはBメロのB7→C#7からの流れ(間のEmは無視)と言えなくもないかもしれない。
●ソロ終了後
FM7 〃 〃 〃 
FM7 〃 〃 F5→G5

(無コード)BassA G# G F#→F
Em
ここはイントロ後の導入と同じ進行の、FM7部分を4小節引き伸ばし挿入。
無コード部分は音色はベースのみで、半音づつの順次下降。これはもう、進行というより単に「雰囲気を下げてく」だけの音並べですね。
こういったブレイク的な部分の扱いはその時の気分とさじ加減。有っても無くてもいい音かもしれません。完全に無音でメロのみでもその方が雰囲気あるかもしれませんし・・。
●Bメロ(三番)
 F#m 〃 D 〃
 B7 〃 C#7 〃
 D#7

出だしのブレイク・C#7に上った後更に駄目押しの+一小節D#7・またブレイク。
コード進行というより、ここもまた気分ですね・・。「止めちゃえ」「もひとついっちゃえ」的な
これは自分に言うんですけど、ブレイクや小節ずらしってカッコいいからどんどん入れちゃうんですよ。三番まで繰り返したらここらで変化つけなきゃ損だろうとか。でも、同時にそういうカッコよさに頼るのも曲としてどうか?とも思ってしまう。もしかしてこれ凄い素人臭いことやってるんじゃないか?(素人ですが)という疑心暗鬼。
●サビ(三番)
 D 〃 E 〃
 C#m 〃 F#m 〃→Em
 D 〃 E 〃
 A AM7 A7 A→Em
この三番のサビは二回転するんですが、一回転目に変化を付加。「A→AM7→A7」という、同コード内セブンス移動でのクリシェです(Aメロでの右ギターでもやってる)。基本のコードを保ったままでのテンションを使ったクリシェ移動は代表的な変化付け(ピロウズ「FUNNY BUNNY」のサビ前とか、僕がカバーで上げた「仲良し」のサビにも入ってます)で、多くは、同時にベース音の移動を伴います。
ここでこれが入るのは、一つには二番までのF#mを避けての雰囲気変え。ただ、そのままAを鳴らし続けるだけでは、F#mに同じくトニック=落ち着いてしまう−ので、さらに変化と緊張をつけるためのセブンス移動です。メロディの方も、セブンスが下がるのに添いつつ、もう一回サビに突入する低空飛行地ならし?感。
●アウトロ
 リフ部省略
 FM7 〃 〃 F5→G5
 G5→F5
 E5
三度目のコレ。元々FM7というイレギュラーなのですが、ここでなにか言うとしたらラストがE5という事でしょうか。
基本的な曲の形としては「トニックに始まり、色んな過程を経て最後にトニックに戻って”落ち着いて”終わる」のですが・・E音はトニックでないどころかむしろドミナント音です。
え〜・・。ここもまあ、弾いてみてこうする気分になったからこう、です(汗)。コードの実例をあげるエントリとも思えないしまらないオチですが。そうしようと思ったらそれでいいんじゃないかな・と。
実際、F5→G5があるんだからその後そのままA5に向かう・・とかも、それ以外のF#・Aに向かう工夫も、どれもイマイチピンとこなかったので。